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第2回カンファレンス

【前編】開催報告

2017年1月16日(月)一般社団法人フレームワーク普及促進協会と株式会社ベーシックの共催による「第2回フレーム&ワークモジュール®カンファレンス【前編】」を開催しました。

 

今回のカンファレンスでは、大きなテーマとして「一億総活躍と”本当の意味の”働き方を考える」を上げております。

 

ゲストスピーカーとして経済産業省 経済産業政策局 産業人材政策室 参事官 内閣官房 働き方改革推進室兼務 伊藤 禎則氏をお招きし、

「働き方改革・雇用人材政策をめぐる最近の動向について」その1(人口減少下での働き方改革〜「①労働時間規制と生産性向上」「②同一労働同一賃金」を中心に)をテーマにお話しいただきました。

 

また、現内閣の最大のチャレンジとなる「働き方改革」の決め手となる「見える化」「職務の明確化」について、同志社大学 政策学部教授 太田 肇氏をお招きし、

「分化で変わる、組織と働き方~働き方改革の鍵。なぜ、今、分化が必要であり、どうして組織が変わるのか?〜」について、お話いただきました。

その他、当協会の推進する「フレーム&ワークモジュール®」の働き方改革に対する有用性や、協会代表田原による太田先生へのインタビュー、会場となったイトーキ東京イノベーションセンターSYNQAの見学(希望制)もあり、大変好評のうちに終了いたしました。

 

多くのご参加を賜り、誠にありがとうございました。

「働き方改革・雇用人材政策をめぐる最近の動向について」その1
(人口減少下での働き方改革〜「①労働時間規制と生産性向上」「②同一労働同一賃金」を中心に)
経済産業省 経済産業政策局 産業人材政策室 参事官 内閣官房 働き方改革推進室兼務 伊藤 禎則氏

働き方改革は経済改革における最大のチャレンジであること、また、改革は働く人々のライフスタイルに直結し、同時に企業にとっても大きな課題であることから、それぞれの視点で改革を行うことが大変重要です。


改革を行うポイントとして、「長時間労働の是正」「同一労働同一賃金」「人材育成の強化」「柔軟な働き方が出来る環境整備」と大きく4つありますが、前編では主に、「長時間労働の是正」および「同一労働同一賃金」についてお話しいただきました。

また、改革の決め手となるのが「見える化」と「職務の明確化」です。

フレーム&ワークモジュール®で推進している「見える化・モジュール化」は、決め手として正しい方向性であることもお話しいただきました。

見える化、モジュール化、フレーム化による生産性向上と長時間労働削減の成功事例と、具体的解決法のご提案
一般社団法人フレームワーク普及促進協会 代表理事
株式会社ベーシック 代表取締役 田原 祐子

働き方改革をチャンスととらえて、どのような制度や仕組みなら「人手不足の解消」「生産性の向上」「産業競争力の強化」と両立できるのか、知恵をしぼることが重要です。

 

一億総活躍を実現するための重要なポイントとして「労働時間規制と生産性向上」「同一労働同一賃金」「高齢者の就労促進」「ダイバーシティの実現」がありますが、本政策の方向性を実現するにはどうすればよいかを、「業務の見える化・モジュール化」をキーワードに講演しました。
協会が推進する「フレームワークモジュール」なら、業務の切り分けをすることで目安ができ、仕分けができます。

多様な人材誰もが快適に、力を発揮し働ける仕組みを構築、整備でき、それぞれが持つ仕事のノウハウを見える化し、共有・蓄積できるようになり、業務の根本的な見直しと改革に繋がっていきます。

働き方にイノベーションを起こす!SYNQAのコンセプト
イトーキ株式会社 

カーボンオフセット証書

本カンファレンスの会場となる「イトーキ東京イノベーションセンターSYNQA(シンカ)」は、様々な分野のビジネスパフォーマーが集まり新たな発想で共創できる場として、2012年に建設されました。
1階の「WORK CAFE」では、気兼ねなく利用できる落ち着いたカフェ空間や新しく期待感のある企画展示、ワクワクする書籍など、有益な知のキャリアである「人」を自然と内へと招きいれます。
また、2階は「TEAM LAB」として、プロジェクトワークを加速する機能を兼ね備えた共創空間となっています。各種プロジェクトルーム以外にサロンやセミナースペースなど、知の交わりから新たなアイデアを導き出します。
3階はイトーキ社員の「SYNC OFFICE」となっており、ワーキングショールームとしてご覧いただけます。

SYNQAではファシリティのオフセット(イトーキにて実施)だけでなく、開催される全てのイベントで使用する電力、および来場者の移動に係るCO2のオフセットを2014年度より実施しております。
 

今回のカンファレンスでは、当協会もカーボンオフセットに取り組み、本カンファレンスにおいて排出される温室効果ガスについて、その排出量に見合った温室効果ガスの削減活動に投資いたしました。

分化で変わる、組織と働き方
~働き方改革の鍵。なぜ、今、分化が必要であり、どうして組織が変わるのか?〜
同志社大学 政策学部教授 太田 肇氏

働き方改革、生産性、モチベーションといった難題の原因を掘り下げると、「分化」されていないという問題にぶつかっています。


長時間労働やストレス、女性管理職登用、正規・非正規の格差、職場ハラスメントを根本的に解決するには、まず、“個人の分化”が必要不可欠であること、


また、個人の分化が進む事で、生産性や競争力も上がり、モチベーションがアップし、さらに外部の組織も改革できるということをお話しいただきました。

<インタビュー>
『「分化」&「モジュール化」が業務革新・組織改革の切り札!』
日本型のワークスタイルの問題点を、徹底的に検証する!〜
同志社大学 政策学部 教授 太田 肇氏
一般社団法人フレームワーク普及促進協会 代表理事 田原 祐子

太田先生の講演「分化で変わる、組織と働き方」をもとに、当協会代表理事の田原がフレームワークモジュールについてインタビューを行いました。

以下、内容を一部抜粋して皆様にお届けいたします。(敬称略)

田原:日本型ワークスタイルの問題点とはなんでしょうか?
 

太田:まず分化をしないと生産性があがらないということ。一つはモチベーションの問題、一つは田原さんもモジュール化でおっしゃられた、範囲を限定しないとどこがムダかが分からないし、自分で効率化していこう、というモチベーションも上がらない。
 

田原:みんなですれば生産性は上がりそうなものですが、そこが真逆に作用していると言う事ですね。
それはどういう理由なんでしょうか。

 

太田:モチベーションの理論ではハッキリしているのですが、自分の出した成果が自分に返ってくる、あるいは努力すればそれが報酬に繋がる、それがどの程度かによってモチベーションが決まってきます。多くの実験結果でも明らかですが、みんなですると、どうしても手抜きが起きる。
 

田原:海外の文化ではどうですか?
 

太田:海外でも、私は分化をした方が、助け合おうとする、チームワークにもつながると思います。自分の仕事が決まっていれば、仕事をすませて他の人を手伝う。ここで評価も高くなります。ところが分化されていないと、早く終わった人は終わっていない人を手伝わないとならず、手伝ってもらった人は、皆でするんだから、手伝うのはあたりまえだろうと思う。だったらもう手伝わないぞ、となる。人間関係が悪くなります。
 

田原:私も自分の講演の中で、いつもできる人ばかりに仕事が与えられるからやらなくなったり壊れてしまう、と伝えています。なので、皆で行うためにも分化は必要で、それが生産性の向上につながる、ということですね。
 

太田:もちろん仕事によっては分担をはっきりわけられないものもありますが、そこがいわゆる「見える化」です。「見える化」をして、だれがどれくらいの貢献をしているかが分かれば、評価もできるし仕事のやりがいにも繋がります。
 

田原:見られているという意識を高めて、良い方向に作用しているということですね。見える化すると、「仕事をしていないことがばれてしまう」という面もあるのですが、そういった痛い部分も払拭していかなければなりません。それについてどうお考えですか?
 

太田:私はあまり貢献できていない、という人がいる場合でも、見える化をすれば、この人には十分な条件が与えられていないのだ、ということが見えてくる。あるいは、職務設計に問題があることもわかってくる。問題がわかれば、直すきっかけになります。
 

田原:以前私が関わった案件で、この人は仕事をしないな、と皆から思われている人がいました。そこで実際に見える化をした時に、その人自身が「仕事をしていなかったんだ」と気付いた。自分でわかっていなかったんです。見える化することで、客観的に見る事ができるようになりました。
 

太田:人知れず苦労をさせられている、というのが一番不満に繋がります。苦労をしている、というのをわかってもらえる。それだけでかなり報われるわけです。
 

田原:先生はよく、「ありがとうと言いなさい」とおっしゃっていますが、手伝ってもらって感謝を伝える、そういうコミュニケーションも絆作りの大事なポイントですね。

2月23日(木)のカンファレンス後編では、

≪世界標準を目指した人材育成と組織マネジメントのあり方とは≫をテーマに開催しました!

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