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はじめに

–まず自分自身を知ろう–
 

自分自身と向き合う心の準備をしましょう。ストレスを抱えてしまった自分自身を過度に責めず、また陶酔せず、ストレスを感じる自分、ストレスとなっている(と感じる)他人や環境も含め、全てのことをフラットな視点で受け止める事が重要です。

 

・自分や他人の“枠”を知り、
・揺るがない“軸”を持ち、
・環境を“船”と捉える。

悩みに真っ正面から向き合う方法の1つに、「軸」「枠」「船」という考え方があります。
これらは、心をラクにするための「考え方の基本となるツール(道具)」です。

自分と会社の関係や、プライベートと仕事のバランスなどについての基本的なスタンスを、この3つの考え方を使って客観的にとらえてみましょう。

人は、成長していくにつれていろいろな環境に身を置くことで、自分自身の「思考」や「価値観」が形成されていきます。
この「思考」や「価値観」を『枠』と考えます。

『軸』は、価値観を形成するための“基軸”です。
他人からの意見や評価などで、重心が定まらず“『枠』に囲われているだけ”の不安定な状態では、心が疲れやすくなってしまいます。
自分や他人の『枠』を尊重しあうために、『枠』の真ん中に『軸』を立て、しっかりとつなぐことが必要です。

『船』は、会社など、そのときに自分が存在しているフィールドです。
例えば、「職場」を船に例えると、“船員”は一丸となり、それぞれの役割をきちんと果たすことです。
しかし船を降りたら、制服も脱ぎ、船員としての役割も、船に置いてきましょう。
そうすることで、体も心もニュートラルな状態に戻すことができます。

心の問題を解決する「3つのステップ」

心の問題を解決する「3つのステップ」とはストレスを感じたときに、それを抱え、溜め込んでしまわず「上手に」吐き出すためのステップです。

 

ステップ1で、まず自分自身の状態を客観的に把握します。

 

自分の状況を俯瞰できたら、次のステップ2では、あぶり出された問題を3つの軸を用いて「分析」します。

 

分析され、クリアになった問題点の核部分を、ステップ3で解決に導きます。

Step1

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自分は何に悩んでいるのか?

あなたが今抱えている問題や悩みは何ですか?

『心のお片付け』を上手に行えるよう、一つずつ悩みの整理整頓の作業をしましょう。
 

それには、部屋の片付けと同じで、

「洗い出し」→「分別」→「収納」の手順で進めると、片付けやすいものです。

<1> 課題・ストレスの原因をすべて書き出しましょう

 

 

悩みを書き出すには、必ず紙に細かく書いていきましょう。

頭の中だけで考えていると、全体が見えなくなっていきます。

紙に書いて客観的に見つめてみましょう。

 

<2> 課題・ストレスの原因を「事実」と「思い込み」に

    分けましょう

 

書き出した悩みを「事実」と「思い込み」に分けてみましょう。

悩みには、原因となっている「事実」と、不安や焦りからくる「思い込み」が混じっているものです。

「思い込み」にわけられた悩みは、ここでは思い切って処分し、「考えない」事にします。

<3> 「事実」に対する、自分の「感情」を知りましょう

 

自分がどんな「事実」に対して感情を動かしているか、どんなことに関心を持っているかが見えてきます。

「事実」ではない「思い込み」にまで悩むことはありません。「思い込み」はすべて捨てていきましょう。

Step2

step2

悩みの「事実」を整理しよう!

Step1で、あなたが抱えている問題や悩みの「事実」が残りました。

次は、どんな悩みの種類があるのか、整理していきましょう。

<1> 課題・ストレスの原因を「自分の問題か」「他人の問題    か」「自分と他人の問題か」に分けましょう

 

悩みの種類の一つに、「自分の問題」と、「他人の問題」、さらに「自分と他人の問題」があります。

自分の問題はいくらでも変えられます。しかし「他人の問題」は、悩んで変えようと思ってもなかなか変えることはできません。どのように自分を変えていくかフォーカスしていきましょう。

 

<2> 課題・ストレスの原因を「過去の問題か」「現在の問題    か」「未来の問題か」に分けましょう

 

「過去の問題」は、今さら変えることはできません。反省し、学ぶことはありますが、悩む必要はないのです。

「現在の問題」や「未来の問題」は、これからいくらでも変えていくことができます。未来に起こりうることを想像し、不安を募らせるのではなく、『なりたい未来を実現させるために今できること』を考えましょう。

<3> 課題・ストレスの原因が「支配」「評価」「問い詰め」

   「依存」の4つのネガティブな感情から発生していない     か、チェックしてみましょう

 

私たちは、つい自分の価値観の“枠”で、他人を計り、自分の価値観の“枠”に、他人を当てはめようとしてしまいます。このように、自分の利益だけを追求したり、他人のことを考えずに行動するなど、利己的な考えや行動をすることを『エゴ(イズム)』といいます。
書き出した悩みの中にあなたのエゴは入っていませんか?

エゴを手放すことで、心にかかる負担も軽減させることができるでしょう。

<4> 課題・ストレスの原因を「変えられること」と

   「変えられないこと」に分けましょう

 

変えられること  

⇒「自分」「自分と他人の問題」「今」「未来」
 

変えられないこと

⇒「他人」「過去」

 

ストレスを解消するには、「変えられること」を変え、「変えられないこと」への対処法を考えることです。Step3で解決策を見つけていきましょう。

Step3

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悩みの全容に気づきスッキリしよう!

Step2で悩みを整理したら、悩みの全容が見えてきます。

あなたの悩みの対処法を考え、心をスッキリ、デトックスしていきましょう。

<1> 課題・ストレスの原因を理解し「腑に落ちる」ことで

    こころのデトックスをしましょう

 

悩みとは、もつれた糸のようなものです。今までぼんやりとしていた悩みの全容が、書き出し、整理することではっきり見えていき、どんな悩みであるかを理解するだけでスーッと気持ちが軽くなることがあります。これまでに書いた悩みのリストをもう一度眺めてみましょう。

<2> 自分が変わることで、相手や周囲を変えていきましょう

 

自分の心に余裕が生まれれば、自然に笑顔も出てきます。自分が変わると周囲の人々のあなたを見る目も少しずつ変わっていくもの。あなたの周りの変化を感じましょう。

<3> 「変えられないこと」への対処法を想像してみましょう

 

Step1で気づいた思い込みは、悩む必要のないものです。

Step2で整理した過去や他人のことは、変えることができないため、これらについても苦しむことはないのです。
「変えられないこと」を無理に変えようとせず、さっぱりと手放してしまうことが、気持ちよい心を保つための秘訣です。

 

また、変えられないことを、少し視点を変えて考えてみるのもひとつの手法です。マイナスの面をプラスに置き換える「発想の転換」トレーニングで、新しい一面を発見すれば、問題点は素晴らしい「強み」と生まれかわって目の前に現れるかもしれません。

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